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ノーマン・リーダス出演映画/『ゴーストハウス2』

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2009年の出演作。原題は『Messengers 2: The Scarecrow』。

ノーマンは、とうもろこし畑を営む4人家族のお父さん(ジョン)役。
ストーリーは、畑は荒れ、作物は不作なうえにカラスに食い荒らされ、生活費にも困る日々で愛妻メアリーと支えあって頑張っているが、悪循環するばかりでなかなか上手く行かない。そんなある日、ジョンは納屋の奥から不気味なスケアクロウを見つける。しかし、息子が気味悪がるので放置していたが、なけなしの収穫もカラスに荒らされ、追い込まれたジョンは隣人のアドバイスもあり、結局畑にスケアクロウを立てる。
翌日、作物を食い荒らしていたカラスが大量死していた。それから、借金のかたに農地を差し押さえしようとしていた銀行家が事故死したり、妻のメアリーに言い寄っていた男(トニー)が自殺したり、壊れていた畑のポンプが突然直ったり、作物が実り始めたり、肥料がタダで手に入ったり、とジョンにとって都合の良いことばかりが起こり始める。
その一方で、ジョンが畑で見つけた指輪が亡くなったトニーのものだったことからメアリーとの間に誤解が生じたり、ジョンの奇妙な言動やセラピーを忘れたりで、家族(主に妻)との間がこじれていく。

ジョンはすべてが自分の為に起こり、スケアクロウが元凶だと銀行家が事故死した時点で薄々気付いていて、メアリーに誤解されたことからスケアクロウを廃棄しようとするのですが戻ってきてしまう。そのうち、幻覚が見えるようになっちゃったりで、このままでは家族に危険が及ぶかもしれない。どうするお父さん…!なお話です。

1作目は今や世界的人気者となったクリステン・スチュワート(『トワイライト』シリーズ)が出演していて予告編などを見た限りでは怖そうでしたが、この作品はホラー苦手なワタシでも全然見れるレベルでした。
一応ホラーというジャンルではありますが、不可思議な体験を通した家族再生(主に妻)というかお父さん奮闘記という印象が強いです。何度かある驚かし場面にいちいち飛び上がりましたけど、それはビックリしたのであって怖いからではなく。常に不気味な雰囲気が漂っているものの決定的な恐怖感てのがないって感じかなぁ。

完全にお父さんメインに物語が展開して行くので、渋みは増しているけどやっぱり可愛いノーマンを存分に堪能するって意味ではかなり良い作品かもしれません。生活力はないけど、良き夫であり良き父親として精一杯頑張っているノーマンが見れます。
太陽の光がふんだんに取り入れられているので、ノーマンが全体的に明るい茶系なのが個人的にすごい好みです。カントリー風の衣装なども含め。てか、ノーマン、田舎の農家のお父さんなのにカッコ良過ぎじゃね…?(笑)あと、奥さんも小奇麗過ぎじゃね…?全然、生活に苦労してるようには見えない。娘と息子に至ってはオマケ程度にしか出てきません。
朝だったはずが外に出たら夜だったり、夜だったのにちょっと話してたら朝になったで、とても1日が早く過ぎていきますが、ノーマンに集中していると、さほど気になりません。



※ネタバレですよ。

キーになるのは、元地主の隣人ですかね。彼の存在を要約すると、広大な敷地を守るために悪魔的な力を借りて家族や自分を犠牲にしたあげく自滅した過去の亡霊、てことなのかな…?スケアクロウにとりついてる??

かれこれ1時間近く経ってもストーリーの盛り上がりが訪れず、奇妙な出来事に振り回されるジョンと家族の話が続き、これどうなっちゃうのかしら…?と思い始めたラスト20分あたりで、ようやく変化が訪れ、後は「さあ、まとめに入りますよ!」な具合に、家族が崩壊寸前→お父さん正気を疑われる→スケアクロウ正体を現す→家族に元凶の正体が分かる→お父さん疑い晴れる→家族が襲われる→家族一丸となってスケアクロウを倒す、と怒濤の急展開。
最後はスケアクロウ倒してジョン一家はホッ。何度か出て来た少女(ゴースト?)がスケアクロウの残骸をかき集めて、再び納屋の奥に入って行き、続きを予感させる終幕でした。
ていうか、お父さんスケアクロウと格闘した最初の段階でダウンしちゃって、最終的に手を下したのは息子+奥さん、ていう(笑)

インディーズ作品に必須の“無駄にあるセクシーシーン”はこの作品でもきっちり出てきます。
お相手は隣人の若い奥さん。物音に気付いたジョンが隣の敷地を覗くと、買い物袋をぶちまけた奥さんがなぜかそこで急にペットボトルの水を自分にかけ始め、服を脱ぎ出して裸体披露。突然始まるストリップショー。意味が分からない(笑)
どうやらジョンが覗いてるのを意識して脱いだらしいんですけど、それにしても唐突過ぎて笑った。あれじゃ、ただの露出狂だよ(笑)
で、ジョンは隣の奥さんのストリップショーに興奮して、速攻家に戻って強引に奥さん相手に性欲発散。目の前の女性じゃなくて、わざわざ畑横断して家に戻って奥さんとスルところがジョンの良いところ…?
他にも隣の奥さんがジョンに馬乗りになるシーンもあったり(もちろん全裸)。でも、ジョンは誘惑に気付いて逃げ出そうとしたり、朦朧とした状態で女性が腹の上で腰振ってても、「妻を愛してる」とか言ったりする(笑)
ちょっと『ハードデイズ』のキャラを思い出す。ていうか、その頃から変わらないんじゃないかっていう(そんなわけない)。

ジョンは妻のメアリーをすごく愛しているんだけど、だからこそ彼女に苦労させていることを申し訳なく思ってて、自分の不甲斐なさにイラ立ち情けなく思っている様子。2人はデキ婚らしく、美人で暮らしに困らない人生を送れたかもしれないのに、自分が妊娠させたから…と、引け目を感じているみたいです。
もちろんメアリーもジョンを愛しているので、今の自分が不幸だとはこれっぽっちも思ってないんだけど、ネガティブな思考てのは悪い感情を引き出すし、人に伝染するものなんですよねぇ。
頑張っても頑張っても報われず家族が寝静まっても居間で家計のやりくりする哀れなお父さんのはずなんですが、なぜかワタシはそんなキャラのノーマンが好きです(←たぶんビョーキ)。

by norarican | 2010-11-23 23:00 | ノーマン&ショーン出演作