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映画/『カウボーイ&エイリアン』

映画/『カウボーイ&エイリアン』_c0184546_22174718.jpgちょっと今更な話ですが、今年も残り1ヶ月を切ったので感想アップしてなかった鑑賞映画を追々あげて行こうと思います。

まずは「カウボーイ&エイリアン」から。

記憶を失い奇妙な腕輪を嵌めた男(ダニエル・クレイグ)は荒野で目覚め、あてもなく歩き出す。やがて砂漠のある町へと辿り着くが、そこは権力者ダラーハイド大佐(ハリソン・フォード)によって牛耳られ、彼の息子は権力を振りかざし傍若無人な振るまいをしていた。
男は町のバーで謎の女性エラ(オリビア・ワイルド)に声を掛けられるが何も覚えていない。そして、ダラーハイド大佐の息子を止めようとトラブルになり、自分がお尋ね者のジェイク・ロネガンであることを知らされる。
ジェイクは捕らえられてしまうが、その夜、町が突然未知の飛行物体によって襲われると、ジェイクの腕輪が青白く光り、飛行物体を墜落させる。しかし、多くの町の住民は飛行物体によって攫われ、その中にダラーハイド大佐の放蕩息子も含まれていた。
かくして、奪われた大切な人を取り戻すため、ダラーハイド大佐とジェイク、そしてなぜか飛行物体に詳しいエラ、町の有志達は飛行物体のアジトへと出発するのだった……なお話。

敵のアジトに辿り着くまでは西部劇のような作りで、道中に起きるトラブルやハプニングでジェイクが徐々に記憶を取り戻していき、彼の正体や荒野で目覚める前の出来事が明かされたり、旅をする仲間たちに間に信頼関係や絆が生まれたりでした。

アジト周辺に辿り着いてからは、いよいよエイリアンとの対決となるわけですが、腕輪の謎やエラの正体、そして最大の謎(?)であるエイリアンの目的などが明かされ、終盤はアクションメインになるかと思いきや(実際そうなんですけど)、核心部分の種明かしをとっておくあたりがなかなか面白い作りだなと思ったりです。

特にエラの正体には驚きです。そんな秘密持ってたのかい!まさか××ですらなかったなんて考えもしなかったわー。若干反則技な気もしないでもないけど、そもそもこれはコミック(WEBコミックだったか)が原作なのだから、そういう展開の可能性も充分ありうるんですよね。みんな××だと思ったら大間違い!

ワタシの一言感想は、「アナログな武器でも意外と戦えるんだね!」です。
相手はエイリアンで無数にいてハイテク技術があって身体能力も比較にならないはずなのに、少人数のお手製武器で意外と倒せててビックリ(笑)。やるなー、人間。
個人的には西部劇は好んで見る分野ではないので、それなりに楽しんで見ていたけど、正直ちょっと退屈だったのもたしか。
違和感があるとすれば、町を力で支配する悪人だったはずの大佐が、いつの間にかいい人、父親になっていたことでしょうか。悪人の度合いが想像してたより甘かった。

西部劇の風景にハイテクな物体や生物がアンマッチなようでいて意外としっくりきてたのが不思議。マンガ的要素のある内容でありながら、ダニエル・クレイグが醸し出すオーラが作品全体をミステリアスでシリアスな方向に持って行っていて、そういうアンバランスさ、ミスマッチさを楽しむ作品ではないかと思うところです。



前半は先に書いたような感じでしたが、後半に入ってからはエイリアンとの対戦に加え、アジトへの潜入や人質救出、仲間の間での人間ドラマなんかも絡んだりでハラハラしたりホロリとしたり。ダニエル・クレイグはとにかくカッコイイしね。ミステリアスな役がこんなにも似合う人いないと思う(当社比)。なんだろうね、あのミステリアスオーラは。

ワタシが印象に残っている場面は、ダラーハイド大佐と彼に息子同然に育てられた先住民の生き残りナットとの別れ。
ナットは彼の息子の世話係で雇い主であるダラーハイド大佐に忠誠を誓っていて、大佐は周りから非道な権力者のように言われているけど、ナットにとっては命の恩人で大佐の放蕩息子の尻拭いも自分の使命のようにこなしてきたけど、最後に「あなたの息子になりたかった」と口にするわけです。
それは勿論叶わない願いなんだけれども、大佐もまた「お前が息子だったら良かった」と答えてやり、それは大佐がナットに贈る最高の言葉だと思うんですよね。現実には血の繋がった息子は問題ばかり起こす愚息で、大佐もまた叶わないことを願っていたのかなぁ…と。大佐とナットがお互いを想う気持ちというか絆の深さが見えた場面で、思わずホロリ。こういう話にはとことん弱い。大佐つーかハリソン・フォードの見せ場だと思うよ。

で、そのナットは「LAW&ORDER:SVU」のS9でフィンの新しい相棒としてレギュラーに加わったレイク刑事(アダム・ビーチ)でした。

by norarican | 2011-12-05 22:50 | 映画