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映画/『J・エドガー』

映画/『J・エドガー』_c0184546_103091.jpg惜しくもアカデミー賞ノミネート(主演男優賞)にはなりませんでしたが、ディカプリオさんの演技と描かれている人物に興味があったので見に行ってきました。

まるで伝記を見ているような作品でした。ストーリーが第三者に記録させるという体裁をとっているから、そういう印象になるのも当然かもですが。
日本では馴染みのない人物でしょうから、J・エドガーという人物に興味が持てなければ、ちょっとツライかも…?

個人的には、もっとFBI長官として君臨した人物の光と影みたいなものを想像してたんですけど、実際は1人の人間、1個人としての“J・エドガー”という人物について、可能な限り近づいて描かれていた、描こうとしていたという印象です。でも考えてみれば監督がクリント・イーストウッドですもんね。そういうカラーになるか。

裏の顔は当然色々不都合があるから公にはされていないでしょうし、私生活についても謎の多い人物だったというから、明確には描かず(描くことが出来ない)に、周りから聞こえてくる事や伝えられている話を元にギリギリのところまで描いて、後は見てる側に判断を任せている…というのを感じました。
これを見て、どう思うか、どう考えるかはこちらの自由。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。ワタシは「そう言われていた人物なんだ」「周りからはそう見られていたのか」と思いながら見ました。
野心家で徹底した差別主義だった反面、生涯そばで仕えてくれる人が2人もいて人望のある人物だったり(でもなぜ2人がそこまで彼に惹かれたのかは謎)。謎が多いということは、複雑というか多面性のある人物だったのではないかなあ…と思ったりです。

ただ、人物描写は良く出来ていると思うのですが、そもそも人物にほとんど馴染みがないので、それ以上でもそれ以下でもなく、という感じでした。
20代~70代までを演じたディカプリオの熱演っぷりは素晴らしいし見応えあると思うのですが、権力に翳りが見えた70代場面が多く、老けメイク姿が予想以上に長かったのが少々残念に思うところです。時間が短ければ違和感感じずにいられたと思うんだよな…。あの特殊メイク、もう少し自然に出来なかったんだろうか。

ケネディ大統領役で「バーン・ノーティス」のジェフリー・ドノヴァンが出てました。当時のヘアスタイルで登場してましたが、クラシカルなヘアスタイルのマイケルが妙に新鮮でした。

by norarican | 2012-02-25 01:11 | 映画